2020年5月1日金曜日

家族の気持ち

先日、仕事から帰ると、父が頭から血を出していました。

何があったか聞くと、孫が乗っていた「ブレボー」というスケートボードのようなものに乗り、転倒したと言うのです。

この「ブレボー」というもの、普通のスケボーは車輪が4つついていますが、ブレボーには2つしか車輪がなくボードの上に立つのすら、かなりふらふらします。

そのブレボーを乗りこなしている小学生の孫たちを見て、自分も乗れると思ったのか挑戦したらしいですが、1m先で後頭部から転倒してしまったようです。

今まで頭部を打ち、急性硬膜下血腫になった方や、交通事故でくも膜下出血になり、麻痺や高次脳機能障害が出てきた方を見てきたので、すぐに父を病院へ連れて行きました。

頭部CTを撮ってもらい、先生に説明してもらいましたが、出血もなく安心しました。



しかし、その日は何も症状がなくても、数日、1ヶ月後に症状が出てくる方もいます。

現在も注意して父を見ていますが、今のところ普通にしているので、ほっとしています。

その日の夜は、状態が急変したらどうしようと心配で、なかなか寝付けませんでした。

今まで家族がケガをするということがなかったので、気づかなかったのですが、今回のことで、患者さん・利用者さんの家族の気持ち、というものを少し理解できたような気がしました。

本当は、靴下も自分で履けるのに、奥さんや娘さんが履かせてあげる、トイレの時のズボンの上げ下ろしも自分でできるのに、家族がしてしまう、、等
理学療法士という立場では、できることは介助せずにしてもらうようにしています。
しかし、家族の立場になれば、お父さん・お母さん・旦那さん・奥さんのためにできることをしてあげたい、という気持ちから、ついつい手伝いをしてしまう。

私は今まで、この家族の気持ちというものが分からずにいたのかもしれません。

もちろんできない動作には介助が必要ですが、できることに対しての介助を見て、なんでこんなに家族は手伝うのだろう、本人のためには介助しない方がいいのにな、と思ったこともあります。

でも、父がケガをした翌朝、きついだろうと思って父にコーヒーを淹れてあげました(笑)

その時、できると分かっていても、大変かな、きついかな、と思って手伝ってしまう、これが家族の気持ちなのかなと思いました。

父は痛い思いをしましたが、私は色々学ぶことがあり、良かったかなと今では思っています。

長くなりましたが、今回はこの辺りで失礼します。

訪問看護リハステーションRICHE
理学療法士 中村

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